男のお洒落
世界で初めてウールの防水に成功したのは、アクアスキュータム社です。
そのアクアスキュータムのトレンチコートを映画『カサブランカ』では、ハンフリー・ボガートがドレスダウンして着用し、世界のファッシヨンとして定着させたことは、つとに有名です。
紳士服地の分野でも羊毛の原点から吟味し、歴史的経験の積み重ねの上に色柄をつくり出し、羊の品種、産地によってその素材感を失わずに世界の最高峰に位置しています。
そういう意味で、英国のプランドはメーカーのプランドとしての「ファクトリー・ブランド」、スキャバル、ドーメル等の生地問屋名の「マーチャント・ブランド」。
そして、ダンヒルやアクアスキュータム等の小売店「ハウス・ブランド」が多く、パリのようなデザイナーズ・プランドは比較的少ないのです。
このようにオリジンや産地だけの独特のものを重んじるもので、その地方しか産しないツイードや織り方、編み方のものをその地名の産地プランドで呼ぶことが多いです。
ハリス島周辺のハリス・ツイード、北方諸島のシェトランド・ツイード、アラン島の毛編物はアラン・ニット、ペーズリー町で織る勾玉模様の織柄をペーズリーと呼ぶなど・・・
数えあげればきりがありません。
英国は伝統や由緒を誇り、古くて良いものを大切にする国ではありますが、七つの海を制覇し、しかも産業革命が最初に起こった、発明王国でもあることを決して忘れてはなりません。